ボランティア・市民活動支援センター【VSC】

2025.12.09

外出の喜びをもう一度~「もりのひみつきち」で見つけた子どもたちの輝く笑顔~

私たちは11月22日(土)、看護学科・社会福祉学科・健康栄養学科・医療情報学科・子ども教育学科からそれぞれ1名ずつ、計5名で能登半島・被災地ビジット企画「児童外出支援ボランティア」に参加しました。このボランティアは、能登半島地震の影響により施設スタッフが不足し、外出の機会が減ってしまっている子どもたちに、学生が付き添うことで、心身のリフレッシュとなる楽しい時間を共有することを目的として実施されたものです。
今回の活動は、朝日新聞厚生文化事業団の助成を受けて実施されました。ご支援くださった関係者の皆さまに、心より感謝申し上げます。

参加前は、「障害のある子どもと関わるのが初めてで不安」という学生の声もありました。しかし実際に会ってみると、子どもたちは気さくに話しかけてくれ、出会った瞬間に自然と距離が縮まりました。
バスでの移動中、窓の外には震災の爪痕が残る家屋や建物が今も多く見られ、胸が締めつけられる思いがしました。だからこそ、「今日は子どもたちに思い切り楽しんで、最高の笑顔を見せてほしい」という気持ちが学生全員の中でいっそう強くなりました。

当日は石川県森林公園の「もりのひみつきち」で活動を行いました。子どもたちは全身を使って遊び、汗びっしょりになりながら笑顔で走り回っていました。その姿を見守りつつ、私たち学生も一緒に体を動かし、心から楽しい時間を共有することができました。

活動後には、穴水町の児童ホーム「あだぷと」さんを訪問し、普段の子どもたちの生活や施設での取り組みについてお話を伺い、建物の中も見学させていただきました。現地で学ぶことも多く、今回の経験が私たちにとって大きな学びとなりました。

参加学生の感想を紹介します。
・当日まで、子どもたちと何をお話しようか、どう接したらいいか不安でした。それでも、質問には必ずお返事をくれたり、「一緒に滑り台行こ!」と誘ってくれたりと子どもたちの方からコミュニケーションを取ってくれることもあり、とても嬉しかったです。発達障害の有無に関わらず、自分から何かアクションを起こしていかなければ、距離を縮めたり気持ちに寄り添ったりすることはできないのだと、子どもたちから学ぶことができました。
・子どもたちに遊びを楽しんでもらうことが今回の活動目的の1つでしたが、一緒に遊び、その笑顔を見ることで、私自身も元気をもらうことができました。さらに対象と関わるうえで大切なのは、障がいに目を向けるのではなく、その子自身を見て、ありのままを受け入れることだとこの活動を通して学びました。今回得た学びを、今後さまざまな対象との関わりに活かしていきたいと思います。
・できたことは素直に褒めることはとても大切なことなんだなと思いました。いつのまにか違うところに行っているので、常に見てあげるのは大変でした。子どもたちは一つのことに取り組む集中力がとてもあり、自分も学ばないといけないと思いました。
・今回の外出支援ボランティアを通して、障害の有無に関わらず児童と関わる上で「個別性の理解」と「ストレングスの視点」をもって接する重要性を実感しました。事前には“障害”という言葉からマイナスな面に視点が行きがちでしたが、今回実際に関わる中で、子どもたちはそれぞれ多様な力を持っていることに気づかされました。そして、様々な場面において、子どもたち一人ひとりが持つ“できること”が明確に見え、その視点を持って児童と接する職員さんの支援が印象的でした。こうしたストレングスを見いだし、さらに伸ばしていく支援の大切さを理解することができました。今後は本人主体の視点を常に念頭に置き、多様な方と関わり、支援を行っていきたいと感じました。
 また、事前のZoom勉強会で、「普段甘えたい気持ちを抑えてしまいがちな特性がある」と伺っていた児童がいました。当日は、その児童は初めこそ緊張もあり、自ら積極的に声をかけてくることはあまりなく、どこか壁があるように感じました。しかし関わりを重ねる中で徐々に表情が和らぎ、終盤には背中にそっと乗ってきたり、一緒に滑ろうと積極的に手を引いてくれたり、膝の上に乗ってくれるなど、心を開いてくれている様子が見られました。
子どもが自ら関わりを求めてくれたことに、私自身とても嬉しく、信頼関係が形になっていく瞬間も実感することが出来ました。
今回の経験は、自分の固定的なイメージを見直し、多様な方々との関わりや支援における視点を広げる大きな契機になりました。
(文責:子ども教育学科3年 山下拓海)